故障と呼べるのかは謎だけど、前玉のレンズ内側が曇って映像が不鮮明というのが今回の修理理由。
前玉にアクセスするまで結構な手順があったので、今後のためにもメモとして残しておくことに。
1. 左右のプラスチックカバーを外す
片方は上下チルト用のステッピングモーター、もう片方は台座に入っている基板から来ているフレキが見えます。
2. 更に左右のプラスチックカバーを外す
1で外したカバーの下に隠れていたネジを外すと、片側にはチルト用ステッピングモーター制御基板、もう片側にはステッピングモーターとその軸からカメラ部横のギアに張ってあるベルトが登場。
もう片方はねじ止めされている基板を外し、同様にEリングを外すと上に持ち上がる。
横のネジを全部外してギアを取ると、カメラ部の上側が外れる。
下側も同様に。
実は下記の写真は掃除後に組み立てるときに撮ったので、レンズが綺麗になってたりします...
左の写真はカメラ部のメインっぽい基板。
レンズと逆側についてる基板を外すと、イメージセンサーが登場。
3. カメラ部を分離
ステッピングモーターが見える側の軸はEリングで留められているので、マイナスドライバーなどを隙間に突っ込んで捻ると取れる。もう片方はねじ止めされている基板を外し、同様にEリングを外すと上に持ち上がる。
4. カメラ部を分解
横のネジを全部外してギアを取ると、カメラ部の上側が外れる。下側も同様に。
実は下記の写真は掃除後に組み立てるときに撮ったので、レンズが綺麗になってたりします...
5. 基板をレンズ部から外す
ネジで止まっている基板を順次外していきます。左の写真はカメラ部のメインっぽい基板。
レンズと逆側についてる基板を外すと、イメージセンサーが登場。
下側にはレンズ部内に入っている中玉を動かすためのモーター制御ICが付いていました。
6. レンズ部へと続くケーブルを外す
これが面白いと思ったところ。フレキが入っていってる謎の丸いプラスチックケース。
開けるとフレキがゼンマイ状になっていて、これのおかげで回転する部分と外側で通信が可能になっている訳です。
7. 金属板、フォーカス制御用のモーターを外す
ネジで止まっているので、見えているネジから外していくと分離可能。8. レンズ部を分解
ついにレンズ部分に到達!後ろから1枚づつ外していきます。
レンズを外すとシャッターが登場
全部外すとこんな感じ。
9. 前玉のお掃除
一眼レフとか用のレンズクリーニングキットで拭いていきます。左はbefore、右がafter。
10. 逆の手順で組み立て
フレキとか切らないように注意しながら、組み立てていきます...終わり。
まとめ
Panasonicのネットワークカメラ、とても良くできてます。カメラとしてのスペックは、画素数は38万画素、光学21倍ズーム、F値1.6~3.6。
分解して分かったレンズ部の構成は、中玉が3枚、レンズ2枚を2つのモーターで前後に移動させることでフォーカス合わせを実現しているという感じ。
ちなみに、チルト部分はフォトリフレクタと羽で回転角の限界を見ているようで、バラして組み上げた時に角度がずれていても、初回起動時のイニシャライズ(頂点で位置合わせしている)でバッチリ初期位置に戻っていました。
これ、2006年製なので約10年前の製品でビジネス向けなのですが、当時は定価16万円くらいしたそうです。
外見はなんだか無骨なデザインですが、中身は技術の塊っていう感じ。
ビジネス向けの製品として売ってるので当然といえば当然ですが、とっても良くできている、これなら10万超えてても納得だな〜という感想。
#Pla**xとかの製品と比較したら大変失礼なレベルの完成度
最後に外から見た前玉の曇りbefore/afterの写真で終わりとします。
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